鮎を始めた頃は自宅に持ち帰っていました
川魚を好まない我が家、ご近所にお裾分けして喜んでもらっていたのです!

ある日、釣りを終え囮店に戻りました
鮎漁師の師匠はいつもの様に囮店に納入、他の漁師さんの釣果が少なく納入数量が不足らしい

小生に師匠から声が掛かる、師匠の指導宜しく尻びれの傷も最小で引き取りの了解が囮店から出る
京料理店に収める鮎は味はもとより姿も重要、美形な鮎が求められています

大きな傷跡、特にお腹に傷跡がある鮎は引き取りから外されます
加齢で老眼も進み逆針りが、傷口が深く?気を付けている昨今です
1匹・1匹 チエックが入ります、引き取りを拒まれた鮎は翌日の囮につかいます

京都の花街用に納められる鮎は小ぶりサイズです、16㎝級が求められる
今日は小ぶりと頼まれると川の選定、場所の選定で頭を悩ませる大変な作業です

初納入以後・今日まで直に頼まれることが無い限り、掛け鮎は現地で引き取って貰うようになりました
掛け鮎は活し鮎での納めです、囮店に戻る迄はなんとしても活かして置かなければなりません

若かりし時代は 険しい入川道も物ともせず、活かし缶の24ℓ を担いでの行き帰りも平気でした
歳とともに20ℓ 、18ℓ に変わり現在は曳き舟での川への入川になったのです
抗がん剤治療で著しく体力低下を感じたことも起因の一つになりました

数年前から大型クーラーの使用を開始しました
後部のスペースに大型クーラーを載せる、エアーポンプも圧力の大きいサイズを搭載しました
掛けた鮎はクーラーボックスに移動させる、多くの鮎を活かすことが可能で曳き舟もすっぽり入ります
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元気な鮎を持って帰ってくることを念頭に、体力低下の補助も勘案しての設置でもあります
クーラーなので真夏の室内の水温上昇も軽減できる、水温の上昇があれば氷の投入で解決できる
エアーの送り込み、濾水の軽減等の改良を毎年重ねています

市内には川魚屋があります、鮎釣り師が直接持っていく場合もあります
料理店と直接取引していた釣り師もありました、高度成長期の1匹の値段は高額で納入されてたと
18㎝級が800円を超していたとの話も聞きました

値は鮎を始めた半世紀前の昔と全く変わらない値段です
(長良川の様に大・中・小 各 Kg (乄・OK) の値段では無く,1匹(活魚)の値段です)
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新鮮な美味しい空気をお腹いっぱい吸い込み、元気を貰い、好きな鮎釣りに呆けて1日を楽しみ
帰りにはお小遣いが貰える、こんな趣味は他には無いでしょう

和食(日本料理)だけでなく、イタリアンレストランからの需要もあります
新型コロナウィルスで観光客が激減の京都、追い打ちをかけるようにオリンピックの延期が確定
国内外の観光客の激減で鮎の需要が減ることが懸念されるます、我らの出番も激減、困った事です